TMレポート

ブログタイトルはそのままに、思いついたことを書く場所に変えました。。。

♯3-1 読書すること、しないこと

読書すると偉い?

私は去年くらいまで、ある強い偏見があった。

「読書しない人は向学心のない人である」

会社の上司がジュンク堂を知らなくて愕然とした。その上司は生活圏内にジュンク堂がないからなのだけど、それを聞いた当時は文字通り言葉を失った。

 

恥ずかしい話、当時の自分は「本を読まない人は『私はバカです』というプラカードを首から下げている人」だとさえ思うなどしていた。

あれから月日が経ち、自分の心の問題と向き合うという生活が続いた。自然と、自分の価値観を見直してった。その過程でふと前田さんが浮かんだ。そう、私の師匠はあまり読書をしない方だった。読書に対して強烈な偏見を持っていた私は、師匠が読書しない方という事実を思い出して大きく揺れた。偏見を持っていた当時から、そういう見下した態度を取ることに疑問と違和感を抱いていた。しかし、それらを拭い去る経験と言葉を持っていなかった。

読書の価値を考えたとき、自分の読んだ本を前田さんに話していた時のことを思い出した。

「その本に書いてあること、ずっとそうなんちゃうかなって思ってたわ〜、あってた〜」

確かこんな感じだったと思う。そしてまた別のことを思い出す。元EXILEメンバー、LDH代表のHIRO氏の著書。彼の自叙伝「ビビリ」にて、読書についての記述がある。手元に本がないのでうろ覚えでの引用になってしまうけど、

「自分はめったに読書をしない。するとしても、答え合わせとして読むことがほとんどだ。」

この姿勢は前田さんにピッタリと重なった。ビビリ | EXILE HIRO |本 | 通販 | Amazon

 

読書の姿勢について

翻って、自分の読書の姿勢を考えてみた。答え合わせどころか、まるで「やったけど忘れました」と言い逃れて他人の宿題を写す人のような感じで読書していた。哲学者ショーペンハウアーも「読書について」にて、

「読書することは他人にものを考えてもらうことである」と述べている。

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アルトゥル・ショーペンハウアー ドイツの哲学者

 人の知識を借りて得意になり、読書しない人を向学心のない人だと見下す。この虚しさが、自分の感じていた違和感だったのだろう。思い返せば、いつも答えを求めて読書していた。モテたいと思えば恋愛指南書を読んだ。そういう人が1番モテる人間から遠いと知りながら。人生に悩めば自己啓発本を読み漁っていた。そんなことをしている成功者はいないのにと思いながら。それでもそうするほかなく、疑問を持ちながらも読書を続けていた。

 

つづく